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Pro Mixing

オムニバス・ジャパン

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Omnibus Japan

株式会社オムニバス・ジャパンは1970年、東北新社の技術セクションとして設立された老舗のポストプロダクション・ファシリティです。事業内容は映像編集とMA/音響制作を柱に、CG/VFXの制作や各種コーディネーション、オーサリングなど多岐に渡っており、現在は赤坂ビデオセンター、TFCスタジオセンター、三分坂スタジオ、新橋ビデオセンターの4つの拠点で業務を行っています。

そんなオムニバス・ジャパンが昨年から今年にかけて、TFCスタジオセンター(Recording Studio-1およびMA-2)、三分坂スタジオ(Recording Studio-A)、新橋ビデオセンター(MA-104)の計4部屋の音響機材をリニューアル。長らく使われてきたアナログ・コンソールとネイティブDAWの組み合わせをリプレースする形で、Pro Tools|S6を導入しました。株式会社オムニバス・ジャパン 第2ポストプロダクションセンター TSC音声課 課長の清水伸行氏は、「Pro Tools内でミックスまで完結してしまう昨今のワークフローを踏まえ、従来型のミキシング・コンソールとDAWの組み合わせではなく、すべてが統合されたPro Tools|S6を導入することに決めました」と語ります。

「高価なコンソールを入れている外部のスタジオを見ても、結局はPro Tools内でミックスまでしてしまっているところが多いんです。それだったら最新のコントロール・サーフェースを導入して、Pro Toolsの能力を最大限引き出せるシステムを組んだ方がいいのではないかと。それと他の部屋ではSystem-5を使用していて、私はあのコンソールを高く評価しているんですが、Pro Tools|S6はその流れを汲んだコントロール・サーフェースであることも導入の決め手になりました」(清水氏)

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オムニバス・ジャパンのPro Tools|S6は、TFCスタジオセンターのRecording Studio-1が24フェーダーのM10、同じくTFCスタジオセンターのMA-2が32フェーダーのM40、三分坂スタジオのRecording Studio-Aが24フェーダーのM10、新橋ビデオセンターのMA-104が32フェーダーのM40という構成。株式会社オムニバス・ジャパン 第2ポストプロダクションセンター 制作技術部 録音課 課長の池田裕貴氏は、Pro Tools|S6のシステム構成のフレキシビリティの高さを評価しています。

「アフレコ用スタジオのPro Tools|S6だけディスプレイ・モジュールが備わっていないんですが、これはアフレコ・ブースへの視界を遮りたくなかったからなんです。このようにPro Tools|S6は、導入現場に合わせて自由に構成を組むことができる。これはこのコンソールの大きな特徴であり魅力ですね」(池田氏)

オムニバス・ジャパンでは長年、Windowsプラットホームのネイティブ・システムがメインのDAWとして使われていましたが、Pro Tools|S6の導入に合わせて更新された部屋のメインDAWをPro Toolsに移行しました。株式会社オムニバス・ジャパン 第2ポストプロダクションセンター 制作技術部 SVC音声課長の西村善雄氏は、「一緒に仕事をしている音効さんは、ほとんど皆さんPro Toolsで作業されているので、連携が取りやすくなりました」と語ります。

「音効さんがせっかくファイルでデータを持って来られても、これまでのDAWシステムではリアルタイムに流し込むしかなかったんです。その点Pro Toolsなら、ファイル・ベースでスムースにデータをやり取りすることができる。プラグインを使用した音効さんのデータの微調整も瞬時に行えるようになりましたし、メインDAWをPro Toolsに移行したことによる恩恵は多大でしたね」(西村氏)

導入されたPro Tools|HDXシステムは、MA室2部屋のメイン機と音効用のサブ機はHDXカード1枚、オーディオ・インターフェースはPro Tools|HD MADIとDirectOut Technologies ANDIAMO.AES SRCという構成。メイン機と音効用のサブ機は、Pro Tools|SYNC HDとPro Tools|Satellite Linkによって同期されています。一方、アフレコ用スタジオのRecording Studio-AとRecording Studio-1のメイン機はHDXカード2枚のシステムで、効果用に加えダビング用にさらにもう1組Pro Tools|HDXシステムが導入されています。

「導入後しばらくは、浮動小数点処理になった音の変化をあまり感じなかったんですが、自分が手がけた仕事をオンエアで見てかなり違いを感じました。相当音が良くなったのではないかと思います」(池田氏)

映像の再生システムは、Pro Toolsとの親和性の高さを考慮し、新たにPro Tools|Video Satelliteを導入。その理由について清水氏は、「ここ数年でVPタイトルをはじめ、映像がQuickTimeなどのファイルで持ち込まれることが増えてきたので、様々なフォーマットに対応するPro Tools|Video Satelliteに移行することを決めました」と語ります。また、モニター・コントローラーは全部屋タックシステム VMC-102が導入されており、ANDIAMO.AES SRCとの組み合わせで使用されています。

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今回、大規模なシステム更新が実施されたオムニバス・ジャパンの4つのスタジオ。既にスタジオはフル稼働していますが、中心となるPro Tools|S6の使用感について清水氏は、「ミキシング・コンソールと変わらない感覚で使用できている」と語ります。

「実際に作業をしていて、あまりDAWとコントロール・サーフェースの組み合わせという感じがしないですね。オートメーションなども普通のコンソールと同じように操作できますし、フェーダーの感触もまったく違和感ありません。ただ、これまでのコンソールとは“自分のスタイルで使える”という点で大きく異なる感じがしています。フェーダーのレイアウトをはじめ、自分に合わせてすべてを設定できる。だから最初に自分のテンプレートを作ってしまえば作業に集中できるんです」(清水氏)

また池田氏は、複数のオペレーターで同時にミックスする作業も、Pro Tools|S6になって格段にやりやすくなったと続けます。

Pro Tools|S6は、同じサーフェース上に複数のPro Toolsをアサインすることができるので、効果さん用に別のコントローラーを用意する必要はないんです。作業開始時6本なり8本なり必要なフェーダー数をお渡しすることで、効果さんが好きにタッチやラッチ類の設定を変えることができる。これは本当に便利ですね。今年度から他の部屋のシステムの更新が始まるんですが、Pro Tools|S6が一番の候補になると思います」(池田氏)

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