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Pro Mixing

イノセンス

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石川県金沢市に本社を置く株式会社イノセンスは、北陸を代表するポストプロダクション・カンパニーの一つです。1991年2月に設立された同社は、テレビ/ラジオCMの制作を企画/演出から編集/MAに至るまで総合的に手がけ、企業VPやテレビ/ラジオ番組の制作なども行っています。現在では愛媛県松山市に松山支社を開設し、四国〜中部地方のクライアントも多く抱えています。

そんな同社は先頃、金沢本社の最も大きなMAルーム、“Studio201”をリニューアル。長らく使われてきたDAW専用機をリプレースする形で、Pro Tools | S6システムを導入しました。株式会社イノセンス テクニカルセクション所属のチーフミキサーである口出洋徳氏は「Pro Toolsのポテンシャルを引き出すのであれば、デジタル・コンソールを組み合わせるのではなく、Pro Tools | S6システムを導入するのがベストだと判断した」と語ります。

「弊社は長らくDAW専用機で作業してきたので、Pro Toolsを導入するのも今回が初めてのことになります。従って他のスタジオさんと違い、キーボードとトラックボールでのPro Toolsの操作に慣れているわけではないので、それだったら最初から純正のコントロール・サーフェースを導入して、そちらでの操作に慣れてしまった方がいいだろうと。それとPro Tools | S6システムは、機能面もそうですがビジュアル面でも惹かれましたね」(口出氏)

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イノセンスに導入されたPro Tools | S6システムは、16フェーダー/5ノブ仕様のM40で、ディスプレイ・モジュールも2基装備。左側にフェーダー/ノブを配し、マスター・モジュールは中央、右側にPro Toolsのディスプレイ/キーボードを配したレイアウトになっています。通常、Pro Tools | S6システムのPro Toolsは1面ディスプレイで使われることがほとんどですが、イノセンスではPro Toolsを2面ディスプレイで運用しているのが特徴と言えるでしょう。

「以前のDAW専用機が24フェーダーだったので、Pro Tools | S6システムも24フェーダーにしようかなと思ったんですが、ここでの作業は基本ワンマン・オペレーションなので、フェーダー数を多くしても持て余してしまうのではないかと。実際に作業してみてもPro Tools | S6システムはボタン1つで端のフェーダーを手元に持って来れるので、まったく問題ないですね。レイアウトに関してはかなり悩んだんですが、実際の作業を想定して最も使いやすいであろう並びにしました。Pro Toolsのディスプレイを2面にしたのは、ワンマン・オペレーションでの効率を考えてのものです」(口出氏)

Pro Tools | S6システムの核となるPro Tools | HDXシステムは、HDXカード1枚のミニマムな構成で、オーディオ・インターフェースはPro Tools | HD I/Oを2台導入(8×8×8が1台と16×16デジタルが1台)。以前使用していたDAW専用機のデータをデジタルでアーカイブするため、AES/EBU入出力が充実しているのが特徴です。

「出音に関しては、当然ですが明らかに変わりました。以前のDAW専用機はどちらかと言うと温かみのあるサウンドだったんですが、Pro Tools | HDXシステムはソリッドなサウンドで、ミックスがとてもやりやすくなりましたね。解像度が高く、音が前に出てくるので。これはアウトボードを使わなくなり、音処理をすべてプラグインでやるようになった影響も大きいのかもしれません」(口出氏)

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また、コンパクトでフレキシブルな運用を実現するため、タックシステム VMC-102とDirectOut Technologies ANDIAMO 2.XT導入。VMC-102とANDIAMO 2.XTの組み合わせだけで、モニター・コントロール、スピーカー・ルーティング、外部コミュニケーション、外部エフェクター・ルーティングを実現しており、同時に物理パッチベイの数は最低限に抑えています。また、映像再生用にPro Tools | Video SatelliteArtist | DNxIOの組み合わせも活用されています。

「VMC-102とANDIAMO 2.XTを導入することによって、非常に柔軟な運用が可能になりました。また、Pro Tools | Video Satelliteを活用することによって、音だけでなく映像も完全テープ・レスのファイル・ベース・ワークフローを実現しています」(口出氏)

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2015年11月に工事が行われ、既に半年以上運用されているイノセンスのPro Tools | S6システム。口出氏は手馴れた様子でフェーダーを握りながら、「Pro Toolsとのインテグレーションがすばらしい」とその使い勝手の良さを評価しています。

「コントロール・サーフェースとDAWシステムの組み合わせではあるんですが、実際に作業してみると本物のコンソールを操作しているのと変わらないですね。ソフト・キーによってPro Toolsの各種コマンドをすぐに実行することができますし。そんなのショート・カットでいいじゃないかという方もいるかもしれませんが、指一本で操作できるソフト・キーはやっぱり違いますよ。ショート・カットよりも操作がコンマ何秒か速くなると思います。そしてその積み重ねが、トータルの作業時間の短縮に繋がるのではないかなと。これからPro Tools | S6システムのオペレーションに習熟すれば、作業はもっと効率化できるんじゃないかと思っています」(口出氏)

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